綺麗だ。


この世で最もおそろしくて惨めなものは

おそらく

無価値感だとおもう。

なにかのきっかけで

どこからか来て、棲みついてしまう。


「ありのままの自分」を振り回すだけでは

どうにもうまくいかなくって

そうかと言って

そこそこの年になると

性格もなかなか変えられなくって

幾度かの自己否定を重ねてゆくうちに


忘れてしまう。


鏡の中のあなたは

暴力的なまでに

世界を支配できるほどに


綺麗だ

ということ。